21年間一緒に歩んだ猫【ねる】
昔のねこちゃんは10年生きると「猫又」になると言われていました。現在は15年間生きると…と5年プラスされました。昔に比べると完全室内飼育、動物病院の普及、医学の進歩、食の改善等、ねこちゃんにとって暮らしやすい環境になった為に寿命も延びたのでしょうね。
さて「猫又」とは?何だか分かりますか???尻尾が二股に分かれた猫の妖怪の事です。15歳以上のにゃんこと暮らしていますが、残念なとこに「猫又」に逢えたことはありません(笑)
長生きしてくれ嬉しいけれど切ない気持ちもあります… にゃんこには、認知症が無いと聞いていましたがそれは昔のお話です。長い年月を生きていればにゃんこだって認知症になります 。
今回は21年間を共に歩んだ【ねる】の老いと向き合ってきた3年間(18歳頃から様々な症状が出てきました)を綴りました。
よく鳴くようになる
始めに気が付いたのは、普段から余り鳴かないにゃんこでも年を重ねる事で、よく鳴く様になります。
おそらく耳が聞こえづらくなり、目も見えづらくなり不安感が増すのでは?と思いました。
鳴き始めたらなるべく声掛けをしたり抱っこをしてあげるととっても安心していました。
徘徊 (歩き回る)
家の中で同じ通路を何度も何度もグルグルと坦々と歩き回る。
「 そんなに歩き続けると疲れちゃうよ …」というくらいに歩き続けます…1度1ヵ所を通れないよう塞いだのですが、そこに立ちすくみ困っている様子だったので今までのコースに戻しました。
後に、この徘徊は4本脚で歩くことがい出来なくなっても前脚2本だけ一生懸命歩くのでした。
高いところに上れなくなる
いつもは、上がれていた30㎝ほどの高さにもジャンプ出来ず諦めてしまうようになり、可哀そうだったのでダンボール等を置き上り下り出来るるようにしたり、抱っこしてキャットタワーに乗せて落ちない様に見守りました。
おトイレの場所が判らなくなる
20歳を過ぎる頃から、おトイレの手前や徘徊中に歩いている途中で排泄してしまう。
又、おトイレの少しの段差も上りづらくなる事が多くなり始めたので、おトイレに行きたそうな時はおトイレに入れてあげたり、見てあげることが出来ないときはペットシーツを徘徊するコースに敷き詰めたり、夜寝る前には可哀そうですがオムツをしておやすみなさい。
寝て過ごす事が多くなる
もともと、にゃんこは日中の大半を寝て過ごしていますが、今まで以上に寝て過ごす時間が多くなり、起きているのはご飯を食べているとき、徘徊しているとき、おトイレをしているとき、起きていてものんびり、ゆったくして過ごします。
関節が固くなる
年老いたにゃんこの歩き方を見ていると若かったころに比べてにゃんこ特有のしなやかな動きが余り見られなくなります。
にゃんこは話すことが出来ないので、あくまでも私の想像でしかないのですが、年を重ねたにゃんこは「最近関節が痛くてにゃぁ…」と言っているような気がします。
そんな時は、優しく手足の付け根をマッサージしたり伸ばして曲げてをすると「ありがとにゃ~」と言ってくれる…これも気がするだけですが、喉をゴロゴロ鳴らしてくれるので気持ちいいのかなぁと自己満足です。
おもちゃに興味がなくなる
若いにゃんこは、何でもおもちゃとして遊びます。例え割り箸でも、ただの紐でも興味津々ですが、年老いたにゃんこは全く興味を示さなくなります。
小さなころに沢山遊んだからそっとしておこうかな…疲れちゃうものね。
でも~たまには遊ぶところを見てみたい!
ご飯を食べなくなる
1度に食べるご飯の量が減っていきます。
そして、缶詰めは水分の多いものを購入して細かくしてあげます。
カリカリは固くても好みのタイプは食べていました。
やわらかい方がいいかな?と思いお湯でふやかしたら…食べてくれなくてガッカリ(笑) 日に日にご飯を食べれなくなり食べても喉を通るのが辛い感じが分かりました。
最期のとき…
老いと向き合う【ねる】もう頑張らなくていいよ…
ねるは、心臓と甲状腺のお薬(3粒)も飲んでいましたが、亡くなる2週間くらいからはご飯を飲み込むとゼイゼイと苦しそうになり次第に食べる事が出来なくなりましま。
お薬も飲ませると苦しそうでお水を少し飲むのがやっとだったので、動物病院の先生に相談してお薬はもう止めようと決め、ご飯も無理に食べさせるとこはしないで、 ほんの少しでしたが 食べたい量だけにしました。
かなりの脱水症状で辛そうなので、少しでも楽になればと自宅で週に2回の点滴も開始…
徘徊は続き、後脚は立つことが出来なくても前脚で上手に歩くので徘徊のコースは諦めてもらい、6畳のスペースを2畳ほど囲いその中で過ごすせるようしました。
2畳ほどのスペースでも徘徊は続きグルグルと歩き回りますが、すぐに疲れて倒れてしまうので倒れても痛くないようにお布団を敷いてみました。
左の目は閉じることが出来なくなり、乾かない様に軟膏の目薬を付けて (心臓のお薬を止めた為) 少しでも辛さを軽減するしかありません。
亡くなる2日前…もう食べることも動くことも鳴くことも出来ず、ずっと寝ているだけ…ガリガリに痩せてしまった身体を褥瘡が出来ない様に体勢を変えて撫でてあげることしか出来ない…お水もガーゼで少し湿らすくらい…
次の日の朝、私の横でスヤスヤと眠っている、良かった…まだ生きている…でも…でも…でもね…もう頑張らなくていいよ…
…そして、間もなく少し息が苦しそうになり、とっても静かに「 ふぅ 」っと息をしたのが最期でした…(泣)
【 ねる 】へ…21年間一緒に居てくれてありがとう
【ねる】は、捨てられた仔です…生後4ヶ月くらいだったと思います。
既に2匹のにゃんこが居ましたが、保護して我が家の一員となりました。
安心したのか、よく寝ていたので【ねる】と命名!単純な名前ですね(笑)…
今でも思い出します…あなたが側にいるだけで優しい気持ちになれた…笑顔になれた…21年間一緒に居てくれて本当にありがとう!ずっと、ずっと忘れない…
最期のときは一緒にいて
【 動物を飼う 】というとこ…一生涯責任を持ち最期のときはずっと寄り添い看取って欲しい…
大切な命、命 の尊さに向き合い一緒に歩んで欲しい…長生きしくれて嬉しいけれど、年を重ねるということは様々な病気が発症したり、今まで出来ていたことが出来なくなり人が手を差し伸べるときが、必ず訪れます。
「 よく鳴くけどうるさい 」「おっしこをおトイレ以外でしてはダメ」「なにウロウロしてるの」「バカ」等と怒らずに「 もう、おじいちゃんおばあちゃんだから仕方ないね 」「頑張ってるね」「お利口だね」「可愛いね」「ありがとうね」って言ってあげてください。
だって、動物にも感情があるから優しさは最高のプレゼントなんですね。
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